メールマガジン『リーダーへの提言』
2010年07月
『利益の循環』
貧しい移民の子から鉄鋼王にまで上りつめたアメリカの実業家カーネギーは世界に約三千もの図書館を作るなど、多大な社会貢献をした篤志家としても有名です。彼が残した言葉のひとつに「他人の利益を図らなければ、自らも栄えない」があります。人でも企業でも、単独では存在できません。
社会や周りの人の協力が、大きな糧になっていきます。 厳しい競争社会の中では、建前に過ぎないと思われがちな言葉ですが、 世界的な規模になった企業の多くは、このような「善の循環」を実践してきたようです。 また、アメリカ資本主義の育ての親ベンジャミン・フランクリンは、 「自他に益なきことに金銭を費やしてはいけない」と節約の徳を説き、 さらに「他人の利益を傷つけてはいけない」と正義の徳を挙げています。
富や名声、社会的成功は誰もが望むものですが、大切なのはそのプロセス。自己の利益の追求のみに走っては、未来に何ももたらしません。 周りとの関係を、いま一度考えましょう。